代表的な補助金

IT導入補助金

IT導入補助金とは

IT導入補助金(正式名称:サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)とは、生産性革命推進事業(※)に係る補助金の1つであり、中小企業者等が生産性の向上を目的に、ITツール(※)を導入する際に要する経費の一部を補助するものになります。 

以下、IT導入補助金2022版を前提に説明いたします。

ココがポイント!

・中小企業等の生産性向上を目的とした補助金

・経済産業省が推進している生産性革命推進事業の1つ

※生産性革命推進事業とは?
中小企業・小規模事業者の制度変更への対応や生産性向上の取組状況に応じて、設備投資IT導入販路開拓等の支援を一体的かつ機動的に実施し、複数年にわたって中小企業・小規模事業者の生産性向上を継続的に支援することを目的とした事業で、中小企業基盤整備機構が主体となって推進している。IT導入補助金は「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」と並んで、生産性革命推進事業に該当。
※ITツールとは?
労働生産性向上に資する①ソフトウェア②ソフトウェア(オプション)③役務(付帯サービス)、④ハードウェアの4つを意味し、例えば下表のようなものが挙げられる。ハードウェアは2022年版から、「デジタル化基盤導入類型」(後述)限定で補助対象となった。

事業スキーム

【事業スキーム図】
IT導入補助金の申請までの流れは、以下のとおりです。
通常の補助金は、補助金事務局と中小企業者(申請者)がやりとりを行いますが、IT導入補助金は、中小企業者(申請者)とITツールを提供するIT導入支援事業者(※)との間で相談・確認を行いつつ申請するという特徴があります。そのため、IT導入支援事業者と密に連携を取りながら進めていく必要があります。

(参照元:IT導入補助金HP)

 

【事業の流れ】
具体的な主な流れは以下のとおりです。(下図をクリックすると拡大します)
(参照元:IT導入補助金HP)

 

上表のフローをもう少し細かくすると、以下のとおりになります。

※IT導入支援事業者とは?
中小企業等のパートナーとして、ITツールの説明、導入、運用方法のサポート、補助金の交付申請や実績報告等の事務局に提出する各種申請・手続きのサポートを行う事業者のこと。事務局及び外部審査委員会による審査で採択された事業者を指す。

申請できる対象者

【申請できる対象者】
・生産性の向上に資するITツールを導入する中小企業・小規模事業者等(※)であること。
日本国内で法人登記され、日本国内で事業を行う個人又は法人であること。
・事務局が求める資料を事務局が別途定める期間内に、事務局が指定する方法で提出できること。
なお、開業したばかりの事業者も公募要領の要件を満たせば申請可能です。

【申請できない事業者①】
大企業からの出資や役員の受け入れが一定以上ある場合は、「中小企業・小規模事業者等」とみなされず、申請できません
IT導入補助金の公募要領を抜粋すると、具体的には下記の事例となります。
①発行済株式の総数又は出資価格の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有している
②発行済株式の総数又は出資価格の総額の3分の2以上を大企業が所有している
③大企業の役員又は職員を兼ねている者が、役員総数の2分の1以上を占めている
④発行済株式の総数又は出資価格の総額を①~③に該当する中小企業・小規模事業者等が所有している
⑤①~③に該当する中小企業・小規模事業者等の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている
大企業が自社の株式取得や出資をしていたり、役員が派遣されている場合は、申請要件に当てはまるか再確認しましょう。

申請できない事業者②】
自社がIT導入支援事業者として登録されている場合は、本事業に申請することができません
ただし以前は登録されていたが、今年度において登録されていない場合は申請可能です。

※中小企業・小規模事業者等とは?
業種ごとに「中小企業・小規模事業者等」の定義が異なっていますので、詳細は下表をご覧ください。なお、表中の従業員(常勤)は、「常時雇用する従業員」を指します(下表をクリックすると拡大)。

(参照元:IT導入補助金HP)

申請要件

【申請要件】
申請要件のポイントは下記のとおりです。

ココがポイント!

・交付申請の直近月の事業場内最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上であること。

「SECURITY ACTION」(※)「★ 一つ星」または「★★二つ星」いずれかの宣言を行うこと

・通常枠においては、労働生産性の伸び率の向上が、1年後の伸び率が3%以上3年後の伸び率が9%以上及びこれらと同等以上の数値目標を作成すること

詳しくはIT導入支援事業者への問い合わせや公募要領をお読みいただきご確認ください。

※SECUTIRY ACTIONとは?
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が定めており、中小企業自らが情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度
「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」の実践をベースに2段階の取り組み目標が用意されており、IT導入補助金では下記の「一つ星」または「二つ星」の取り組みが必要です。


(参照元:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)より)

補助額、補助率について

IT導入補助金2022の補助額及び補助率は以下のとおりです。(下表をクリックすると拡大します)

 


(参照元:IT導入補助金HP)

以下の項目で類型を詳しく説明していきます。詳細はIT導入支援事業者とどの枠に当てはまるかを確認しながら進めていきましょう。
なお、枠・類型の判定には、以下の類型判別フローチャートを参考にして下さい。

(参照元:デジタル化基盤導入枠公募要領)

通常枠のポイント

①通常枠の類型
通常枠はA・B類型に分類されます。両者の違いは①受け取れる補助金額、②賃上げ目標が必須要件となる、③カバーする業務プロセス数(※)の3点です。

(IT導入補助金2022公募要領より抜粋)

 

補助対象となるITツールの分類・要件

(IT導入補助金2022公募要領より抜粋)

 

公募要領を要約すると、中小企業等は、IT導入支援事業者と導入するITツールを選択し、必ず上図「大分類Ⅰ ソフトウェア」が、下図に設定されたプロセス「P01~P06」を必ず1つ以上含んでいる必要がある、とされています。

(IT導入補助金2022公募要領より抜粋)

「大分類Ⅱ オプション」「大分類Ⅲ 役務」も補助対象経費として申請する場合は、「大分類Ⅰ ソフトウェア」に関する要件を満たす必要があります。

デジタル化基盤導入枠のポイント

①デジタル化基盤導入枠の類型

(IT導入補助金2022公募要領特別枠より抜粋)

IT導入補助金2022では、「デジタル化基盤導入枠」として、デジタル化基盤導入類型と、複数社連携IT導入類型の2つが設置されています。通常枠よりも補助率が高く、PC・タブレット、レジ・券売機等、インボイス制度(※)対応のために必要となるハードウェアも補助対象に含まれる点が大きな特徴です。
具体的には以下のとおりです。
デジタル化基盤導入類型:
インボイス制度(※)も見据えたデジタル化を一挙に推進するため、会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの導入費用に加え、PC・タブレット、レジ・券売機等の導入費用を支援するものです。
複数社連携IT導入類型:
商工団体等や中小企業・小規模事業者等が合計10者以上でコンソーシアムを形成し、連携してITツールを導入し、生産性向上を図る取り組みの支援枠組みです。連動するシステムなど複数社のシステムや、付随するハード機器など、複数社のITツール導入をまとめて申請できます
以下では、事業者が単独で申請可能なデジタル化基盤導入類型について解説します。
※インボイス制度とは?
正式名称は「適格請求書保存方式」と言い、所定の記載要件を満たした請求書等(「適格請求書(インボイス)」)の発行または保存により、消費税の仕入額控除を受けることができる制度です。
売り手・買い手双方に適用され、原則として売り手はインボイスを交付しなければならず、買い手はインボイスを保存する必要があります。
売り手は、2023年10月1日の制度開始までに「適格請求書発行事業者」になっている必要があります。(登録申請書の提出は2021年10月から開始されています)。


(参照元:令和3年10月1日から登録申請書受付開始!(令和2年10月版 国税庁リーフレット)

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②デジタル化基盤導入類型で導入するITツールの分類・要件

(IT導入補助金2022公募要領デジタル化基盤導入類型より抜粋)

 

公募要領を要約すると、IT導入支援事業者と導入するITツールを選択し、必ず上図「大分類Ⅰ ソフトウェア」が、「会計」・「受発注」・「決済」・「EC」の機能を必ず1種類以上有すること、が要件となります。通常枠A類型・B類型は「P01~P06」を必ず1つ以上含んでいることが要件でしたが、デジタル化基盤導入類型では、プロセス数の代わりに、機能が要件化されています。
「大分類Ⅱ オプション」「大分類Ⅲ 役務」「大分類Ⅳ ハードウェア」も補助対象経費として申請する場合は、「大分類Ⅰ ソフトウェア」に関する要件を満たす必要があります。

補助対象となる費用

IT導入補助金の補助対象経費は、以下のとおりです。

<対象経費>

通常枠:
ソフトウェア購入費用、導入するソフトウェアに関連するオプション・役務の費用(※)
※クラウド利用料は最大1年分

デジタル化基盤導入類型:
ソフトウェア購入費用、導入するソフトウェアに関連するオプション・役務の費用(※)導入するソフトウェアと併せて購入するハードウェアの購入費用
※クラウド利用料は最大2年分

ハードウェアに関する経費は通常枠では対象外ですが、デジタル化基盤導入類型では、補助対象経費となるソフトウェアの導入と併せて購入する場合に限り、大分類Ⅳに掲げるPC・タブレット・レジなどの購入費用が補助対象となります。

※主に以下の経費は対象外となります。

・広告宣伝費、広告宣伝に類するもの
・ホームページやアプリの制作費
・リース・レンタル契約のソフトウェア
・恒常的に利用されないシステムやソフトウェア
・要件に合わせて追加開発したソフトウェアなど、特定の顧客向けに限定されたもの

補助金支払いまでのプロセス、フォローアップ

・補助金は、補助対象となるITサービスの代金を支払い、事業実績報告を補助金事務局に提出し、補助金確定通知を受領した後、支払われます。補助金が「後払い」である点に留意しつつ、IT導入支援事業者と相互に確認しながら、対象となる経費をしっかりと確認しましょう。

・事業終了後の事業実施効果報告については、原則として3年間、年度毎に、ITツール導入後の効果報告を事務局が指定するポータルサイト上で行うことが義務付けられています。補助金で購入した設備等は、補助金交付要綱等に沿ってしっかりと管理しましょう。

具体的な事例

IT導入補助金の公式ページには他社事例が紹介されておりますので下記をご覧ください。

(参照元:IT導入補助金2022「ITツール活用者の話」)

申請手続き等について

申請に必要なGビズIDプライムの発行には、申請から通常2~3週間要します(発行申請の状況によっては、3週間以上要する場合がございます)

本補助金に限らず、今後他の補助金もオンライン申請が増えていくと思いますので、IDの取得がおすすめです。

(参照元:GビズプライムID公式HP)

スケジュール

1 IT導入支援事業者、ITツールの登録申請
2022年3月31日受付開始~終了時期は後日案内予定

2 交付申請
(1)通常枠(A・B類型)
2022年3月31日受付開始~終了時期は後日案内予定

①1次締切
締切日:  5月16日 17:00(予定)
交付決定日:6月16日 17:00(予定)

②2次締切
締切日:  6月13日 17:00(予定)
交付決定日:後日案内予定

 

(2)デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)
2022年3月31日受付開始~終了時期は後日案内予定

①1次締切
締切日:  4月20日(水) 17:00(予定)
交付決定日:5月27日(金) 17:00(予定)

②2次締切
締切日:  5月16日(月) 17:00(予定)
交付決定日:6月16日(木) 17:00(予定)

③3次締切
締切日:  5月30日(月) 17:00(予定)
交付決定日:6月30日(木) 17:00(予定)

④4次締切
締切日:  6月13日(月) 17:00(予定)
交付決定日:後日案内予定

 

(3)デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)
2022年4月20日受付開始(予定)~終了時期は後日案内予定

詳しくは下記をご覧ください。
(参照元:IT導入補助金2022「スケジュール」)
※複数社連携IT導入類型は別ページ

まとめ

IT導入補助金2022の概要についてご紹介しました。

最後に、各類型の公募要領のリンクをご案内致します。

通常枠の公募要領はこちら
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)の公募要領はこちら
デジタル化基盤導入枠(複数社連携IT導入類型)の公募要領はこちら
※複数社連携IT導入類型の公募要領は本記事更新時点で「暫定版」であり、今後、修正が見込まれます。

当社はIT導入補助金の支援も手掛けております。ご関心ありましたらぜひご連絡ください。