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「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金」が発表されました

一時支援金の発表

2月10日、中小企業等の新たな支援策として「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金」の概要が、経済産業省より発表されました。

1月に発令された緊急事態宣言に伴って、①飲食店の時短営業による影響を受けた事業者や、②不要不急の外出・移動の自粛による影響を受けた事業者への支援策です。

詳細発表は、2月22日の週、申請受付開始は3月1日の週に予定されています。

申請手続きでは、「事業確認機関」への確認プロセスが必要などの特徴があります。

今回は、そのポイントを紹介します。

一時支援金の給付対象の要件は?

 経済産業省の発表資料に沿って説明します。

給付対象となるのは、上図のポイント1およびポイント2に該当する中小法人等および個人事業者等です。

ポイント1では、事業者の所在地について書いてありません。

よって、緊急事態宣言に伴う飲食店時短営業や外出自粛等の影響を受けた事業者であれば、宣言の対象地域「以外」に所在する事業者であっても、要件を満たせば給付される支援金です。

ポイント2にある売上の減少要件は、下図をご覧ください。

対象期間は2021年1月、2月、3月です。

その中に2019年または2020年の同月に比べて売上が50%以上減少した月があれば対象事業者になります。

この例では2月の売上が2019年2月の半分以下ですので、要件を満たしています。

一時支援金の給付額は?

支援金の給付額は、次のとおり計算されます。

(前年又は前々年の対象期間の合計売上)‐(2021年の対象月の売上×3か月)

 上図の例に当てはめると、次のとおりです。

(2019年1-3月売上の計:150)-(2021年2月の売上30×3か月)=60

ただし、給付額には中小法人等が60万円、個人事業主等が30万円の上限設定があります。

申請に当たっては、2019年と2020年の確定申告書の提出が必要とのことですので、2020年の申告が未だの事業者の方はお急ぎください。

給付を申請できる事業者の具体例は?

「飲食店の時短営業の影響を受けた事業者」とは、どのような事業者なのでしょうか?

下図は、経産省が示す具体例です。

緊急事態宣言が発令された地域にある飲食店に、直接的または間接的に、食材、器具・備品、サービスを提供している事業者が対象であることがわかります。

「外出自粛の影響を受けた事業者」は、どのような事業者でしょうか?

経産省の資料によると、「主に対面で個人向け商品・サービスの提供を行っている事業者」が対象となっており、バス業者、ホテル、映画館、旅行代理店などが具体例です。

「主に対面で個人向け」の限定があることは、注意が必要です。

また、これらの事業者に商品やサービスの提供を行う事業者も対象となっています。

申請者には、飲食店時短営業または外出自粛等の影響を示す証拠書類の保存が義務付けられます。

例えば、宣言地域以外で所在する生産者(例えば、農業者や加工食品の製造業者)の場合、自らの商品が、宣言地域の飲食店に届いていることを示す書類を保存しておかなければいけません。

申請の手続きは?

一時支援金の申請は、WEBページから行うことになります。

申請予定者は、一時支援金事務局が発行するアカウントの取得申請をまず行います。

今回の手続きで特徴的なのは、申請予定者が申請に先だって「事業確認機関」による「事業確認」を受け、「確認通知書」を受領する必要がある点です。

確認を受ける事項は、申請予定者が「事業を実施しているのか」「一時支援金の給付対象等を正しく理解しているか」です。

持続化給付金では不正受給事件がありましたので、その防止策として導入された仕組みとも推測されます。

事業確認機関は、認定経営革新等支援機関のほか、中小企業等の支援を行う機関や、中小企業診断士なとの有資格者が登録の予定です。

 そのほか現時点の詳細情報は、こちらをご覧ください。

https://www.meti.go.jp/covid-19/ichiji_shien/pdf/summary.pdf

まとめ

 ・2月10日に発表された「緊急事態宣言の影響緩和に係る一時支援金」の要点をご紹介しました。

・待ち望まれた、①飲食店の時短営業による影響を受けた事業者や、②不要不急の外出・移動の自粛による影響を受けた事業者への支援策です。

・2月22日の週には申請要領が公表され、申請者のアカウント登録が開始。3月1日の週には申請の受付が始まる予定です。

・申請には、2019年、2020年の確定申告書類の提出が必要ですので、2020年の申告が未だの事業者の方は急ぐ必要があります。

・事業確認機関には、弊社(HKS補助金活用支援合同会社)も登録予定ですので、申請を予定される事業者の方々はぜひご相談ください!

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