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事業再構築補助金 第12回公募の結果について解説します。
事業再構築補助金の第12回公募の採択結果が11月8日に発表されました。応募状況と採択結果について、事業再構築補助金事務局から公表された資料をもとにご紹介します。
◆【事業再構築補助金第12回公募の結果について】もあわせてご覧ください。
第12回公募の採択率は26.5%
事業再構築補助金は、新型コロナウイルスの長期的な影響を受けた中小企業等を支援する目的で設立された補助金です。事業再構築補助金第12回公募では、事業類型の再編が行われ、コロナの影響が続く事業者への支援や、ポストコロナに適応した新たな事業再構築に取り組む事業者への支援が特に重視されました。第12回公募の結果は、応募件数7,664件、採択件数2,031件、採択率26.5%と、競争が非常に厳しい内容となりました。第1回から第10回公募までは、採択率がおおむね50%前後で安定して推移していましたが、第11回公募以降は審査が厳格化され、その流れを引き継いだ第12回公募でも厳しい審査が行われたことが伺えます。
また、前回の第11回公募と比較すると、9,207件から7,664件へ約17%も応募数が減少する中であっても採択率は変わらず、前回同様厳しい結果となっています。本記事では、資料や過去の動向を基に、第12回公募の採択結果を詳細に解説し、成功するためのポイントを探ります。
業種別の動向:応募・採択件数割合
業種別での応募構成比は製造業27.0%、卸売業・小売業15.2%、建設業13.7%の順で高く、この3業種で全体の5割以上を占めています。採択構成比ではこの3業種の割合が製造業43.6%%、卸売業・小売業13.3%、建設業12.8%で全体の約7割と非常に高くなっています。
特に製造業の採択者数が全体の43.6%を占めている点が特徴的です。第11回公募と比較すると、コロナ禍で大きなダメージを受けた宿泊業や飲食業の応募割合が減少しており、本補助金の活用目的が変わってきていることが背景にあると考えられます。
補助金申請額の分布
1.補助金申請金額別の応募者件数の分布
応募金額の分布を細かく金額別・件数別で分析すると、1,500から2,000万円未満が最も多く、1,000から1,500万円未満、500から1,000万円、2,000から2,500万円未満と続き、500から2,500万円までがボリュームゾーンであることが読み取れ、全体の約7割を占めました。この範囲内での申請が、特に中小企業の間で現実的と考えられます。
2.補助金申請金額別の応募者・採択者の割合
応募金額と採択金額の分布状況を見ると、応募金額では3,000万円未満が77.6%、採択金額でも71.0%と全体の約7割を占めています。少額申請の事業者の方が採択される傾向にあると考えられます。これは、少額申請で具体的かつ実現性の高い計画を提示する方が審査で高評価を得やすいと推察します。
支援機関の活用状況
認定支援機関別の採択率をみると、全体の採択率26.5%に対して地銀34.2%、NPO法人28.6%、公益財団法人27.0%、中小企業診断士27.2%が平均以上の採択率となっています。採択件数では、民間コンサルティング会社287件、中小企業診断士133件、税理士・税理士法人113件が上位となります。平均以上の採択率や、採択件数の観点から、士業の中でも中小企業診断士は比較的健闘していると言えるのではないでしょうか。また、事業計画書の策定支援を受けた事業者は応募者全体の約5割を占め、認定支援期間等の支援機関が事業計画作成をサポートした場合、より競争力のある計画が提出されていることが示唆されます。
さいごに
今回は、事業再構築補助金第12回公募結果についてご紹介させていただきました。事業再構築補助金は次回第13回の公募について現時点での情報はございませんが、公募が開始された場合は改めて本ブログ記事にて発信する予定です。
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