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【資金調達のコツ】銀行融資について解説!!

今回は「銀行借入」についてご紹介します。
今回は、中小企業の主な資金調達手段である、銀行借入についてご紹介します。具体的には、プロパー融資と、保証協会付融資の2点について、制度や利用のコツについてわかりやすくご説明しますので、是非ご覧ください。
過去に、以下リンクにて、中小企業にとっておすすめな資金調達手段をご紹介していますので、こちらもご覧頂けたら幸いです。
今回お伝えしたいポイント1. 銀行融資の種類
2.プロパー融資と信用保証協会付融資について
3.借入のコツを解説
銀行融資の種類
- 銀行融資の種類
代表的な銀行借入には以下8種類があります。
今回は、中小企業が最初の銀行借入として、よく利用する、「1.プロパー融資」と、「2.信用保証協会付融資」についてご説明します。
- プロパー融資とは
プロパー融資とは、各地域に存在する信用保証協会などの保証を付けずに、銀行から直接借入をする調達手法の1つです。この借入は、保証が付いていないため、企業の倒産時等の貸し倒れリスクを銀行が全額負担する背景から、銀行の審査が厳しくなります。
一方、プロパー融資を受けることが出来ている、ということは、厳しい銀行の審査を通過した企業の証明にもなり、「信用力が高い企業」であるとみられ、取引先やその他の金融機関の評価が高まる効果も期待されます。
- 信用保証協会付融資とは
信用保証協会付融資とは、公的機関である信用保証協会(※)に保証人になってもらい、銀行から借入をする融資制度です。企業の倒産時等には信用保証協会が保証人として返済を立て替えてくれるため、銀行側の貸し倒れリスクが低く、プロパー融資よりは審査難易度が下がります。
その為、信用力がまだない中小企業にとっては、借入しやすいメリットがある一方、信用保証協会に支払う保証料が発生することで、実際の借入コストが増加するデメリットも存在します。
(※)信用保証協会とは、中小企業・小規模事業者が金融機関から事業資金を借り入れる際に、公的な保証人となることで融資を受けやすくする、日本の公的機関です。47都道府県と4市(横浜市、川崎市、名古屋市、岐阜市)に存在し、以下のサイトから、お近くの信用保証協会を確認できます。
https://www.zenshinhoren.or.jp/
それでは、これから、プロパー融資、信用保証協会付融資について、もう一段詳しく解説していきます。
プロパー融資と信用保証協会付き融資について
- プロパー融資と信用保証協会付融資の比較
2つの融資制度を以下表に整理し、比較しています。
借入可能な金額について、プロパー融資は借入企業の信用力次第で大型の借入をすることが可能ですが、信用保証協会付融資は融資金額の上限が設定されています。
借入コストについては、保証料を考慮するとプロパー融資の方が低くなる可能性が高いです。一方、借入期間は、信用保証協会付融資の方が、長期間の借入をする際には向いています。
それぞれ特徴がありますので、自社の必要な金額、毎月の返済可能金額などを考慮して、どちらの融資制度の利用が適しているか検討の上、銀行に相談しましょう。
- プロパー融資を利用するメリットとデメリット、利用企業目安
プロパー融資を利用するメリットとしては、以下3点があげられます。
・借入金額の上限がない
・信用保証料が不要で借入コストが比較的低い
・銀行のみの審査であり審査期間が短い
一方、デメリットとしては、以下2点があります。
・審査の難易度が高い
・返済期間が比較的短い
なお、創業前や創業間もない中小企業がプロパー融資を利用することは、相当に難易度が高くなります。
プロパー融資の利用を目指す時期として、適しているのは創業後3期を経過して、決算書が3年分揃っていると銀行もプロパー融資を検討してくれる可能性が高いです。
ただし、毎期赤字かつ債務超過の状態であれば、黒字化や資産超過の具体的に時期、道筋を明確に描けていないとプロパー融資を利用することが難しくなります。
プロパー融資の利用ができる中小企業の具体的な業績の目安は以下です。このような中小企業はそろそろプロパー融資の利用を検討してもよいでしょう。
・売上3億円以上
・営業利益、経常利益ともに黒字(金額は1千万円以上)
・純資産金額がマイナスではない(資産超過状態)
※上記はあくまでも目安であり、この水準でないとプロパー融資を利用できないということではございません。
- 信用保証協会付融資を利用するケース
中小企業を創業し、初めて銀行に借り入れを申し込む場合、大抵が信用保証協会付融資を提案されます。銀行側としては、貸し倒れのリスクを最小にしたい考えがあり、信用保証協会の保証を付けることによるリスクヘッジを考えます。
このような場合、中小企業としては、ぜひ保証協会付融資から借入をしてください。まずは金融機関と取引を開始し、担当が付くことで、今後相談がしやすくなります。
なお、その際に肝心なことは以下2点です。
・過大な借入をしない
・毎月の返済可能額を確認し、なるべく長期間の借入にする
信用保証協会付融資は借入上限が決まっているため、過大な借入をしてしまうと、将来利用できる枠を使ってしまうことになります。余裕を持った金額設定は必要ですが、借りられるだけ借りる、ということは控えた方がいいでしょう。
また、保証料の算出に使用される信用保証料は以下の通り、9段階に分かれており、一般保証の場合0.3~1.9%と幅広いです。創業間もないころは比較的保証料が高くなるケースが多いので、過大な借入をせず事業成長やさまざまな制度融資を活用しながら、保証料を引き下げつつ借入していくとよいでしょう。
※引用:一般社団法人全国信用保証協会連合会のHPサイト(詳細はこちら)
また、借入期間については、信用保証協会付融資のメリットとして、長期間の借入が可能という側面があることから、余裕を持った返済金額に設定するとよいでしょう。
ただし、長期間の借入にすると信用保証料が多額になります。信用保証料は融資実行時に全期間分を差し引かれてしまうので、あまりに長期にすると、融資金額が思っていたより少なかったということになりかねないので注意が必要です。あくまでも、自社の毎月の返済可能金額を下回る返済金額になる程度にとどめておくとよいと思います。
プロパー融資の借入のコツ
次にプロパー融資を借入するためのコツを5つご紹介します。
①信用保証協会付融資を利用している銀行に相談する
いきなりプロパー融資を申し込むのではなく、先に信用保証協会付融資を利用しましょう。
信用保証協会付融資の返済実績を積むことで、企業の資金管理体制がきちんと整っている会社であることを示すことが出来ます。また銀行員側も定期的に決算書や試算表を見ることで、企業の理解をさらに深めていきます。
事前に融資を利用し、返済実績の積み上げ、決算書等の資料の提出などをする中で銀行担当者が、企業の理解者になっていると、プロパー融資が利用しやすくなります。
②売上回収・仕入支払、従業員の給与振込の取引を1つの口座にまとめる
企業の売上金の回収口座、各種支払いの出金口座、従業員への給与振込口座などを、1つの銀行にまとめておくと、その銀行からプロパー融資が利用しやすくなります。
銀行は、企業の入出金を確認することで、どのような取引先があるのか、どのタイミングで入出金が発生するかなど事業の実態も確認できます。また融資の返済原資となる売上回収金が自分の銀行に入金されるということは、銀行担当者に安心感を与え、プロパー融資の利用時に有利となります。
③資金繰り表、事業計画を作成する
銀行員は「融資した金額が返済されるのか」を審査します。そのため、資金繰り表の作成は非常に効果的です。可能であれば、返済期間に応じた資金繰り表を作成するとよいでしょう。
なお、その資金繰りの背景となるものが、事業計画です。売上が将来的に見込まれるのか?事業として今後も継続できるのか?など、事業計画で説明できると、資金繰りの確からしさを補強することが出来ます。
また、どうしても上記が作成できない場合、自社の事業を記載した企業概要書を作成するだけでも、銀行担当者の事業理解の助けとなるので、プラスに働きます。
④銀行担当者との良好な関係性を構築する
銀行で融資判断をする上で事業の実態等の審査が大前提ではあるものの、人が審査をしているので、良好な関係を築いている企業の方が銀行担当者の熱意も加わり、融資が利用しやすくなります。
銀行担当者には各種の目標が設定されています。具体的には、定期預金やクレジットカードの作成、ビジネスマッチング、カードローン、住宅ローン等があります。可能な範囲内で取り組んであげると担当者と良好な関係が築きやすいでしょう。
また実際に自社の成長に役立つサービスやビジネスマッチングに繋がるケースもあるので、融資だけではなく、銀行の各種サービスを積極的に活用してみてください。融資検討時に、銀行側はその他取引状況がどうなっているのかを確認しながら審査を進めますので、融資審査に有利に働くでしょう。
⑤なるべく会社が多いエリアの支店に相談する
既に銀行と取引をしている場合は、支店を変えることは難しいですが、新規に銀行を探す際には、なるべく会社が多いエリアの支店に相談に行くことをお勧めします。
会社が多いエリアは、比較的法人取引を強みとする担当者が在籍しているケースが多いです。あまり法人取引に慣れていない担当者だと融資決裁がおりず、担当者が変わることで融資がきまった、ということは残念ながら、よくあります。もし、これから銀行を探すというケースであれば、ぜひ会社が多いエリアの支店に相談してみてください。
なお、まったく本社や自宅などと関係ないエリアの支店に相談に行っても不審がられてしまうので、本社や自宅などに近いエリアの中で選ぶことが重要です。
信用保証協会付融資の借入のコツ
続いて信用保証協会付融資の借入のコツをご紹介する前に、信用保証協会の保証手続きの流れをご説明します。
1.信用保証協会の手続きの流れ
※引用:東京信用保証協会のHPサイト
信用保証協会に保証申込の方法として、①金融機関経由で申し込むケースと、②信用保証協会に直接申し込むケースの2つがあります。
通常は①のケースとなり、手続としては、銀行に保証協会付融資をしたい旨を相談し、中小企業が保証申込書を記載して銀行に提出します。銀行内でも信用保証協会の利用可否を検討した上で、利用可となれば、銀行から信用保証協会に申込書を提出します。その後、保証決定されると、保証書が銀行に送られ、融資実行となります。
2.信用保証協会付融資の借入のコツ
それでは、信用保証協会付融資を借入する際のコツを2つご紹介します。
①直接信用保証協会に相談に行く
信用保証協会付融資の手続きの流れとして、「原則は銀行を通して信用保証協会に申し込む」ことが原則とご説明しました。直接信用保証協会に申し込むケースはそれほど多くないですが、銀行を間に挟むことで、信用保証協会に適切に事業が伝わっていない可能性もあります。
以下に該当する中小企業は、直接信用保証協会の窓口に行って相談すると、借入の枠がもらえることがあります。
・赤字でもなく、債務超過でもないのに全く利用できない
・特殊な事業を運営している
・少し前は業績が悪かったが、回復してきている途中
②信用保証協会の申込書の丁寧な記載(その他資料も提出)
銀行に提出する保証申込書について、わかりやすく記載をすることが重要です。プロパー融資のコツにも記載しましたが、審査担当者が事業について理解をすることは融資決裁の重要なプロセスです。そのため申込書に企業情報や今後の事業計画(将来性)をきちんと記載するようにしましょう。別添として、会社概要や資金繰り表、事業計画を一緒に提出することも効果的です。
さいごに
今回は「銀行からの借入」のプロパー融資と信用保証協会付融資をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。中小企業にとって、資金調達は重要な成長戦略の1つです。是非、事業計画に伴った資金調達計画を立てて、戦略的に資金調達を進めて頂けたら幸いです。借入のコツとして、資金繰り表や事業計画の策定の必要性をお伝えしました。これらの資料作成や資金調達手法などにお悩みの事業者様につきましては、中小企業支援において、多くの実績をもつHKSに、是非ご相談下さい!
今回は以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。

補助金活用支援会(HKS)パートナー、中小企業診断士、認定経営革新等支援機関
ひとこと:資金繰り、事業計画の策定支援を得意としています。補助金制度を活用して、中小企業やスタートアップ企業の事業成長や経営改善、課題解決に貢献できるよう、分かりやすく役立つ情報を提供します。



