HKSブログ

小規模事業者持続化補助金の「インボイス特例」を解説します!

2023年10月のインボイス制度開始に向けて、国も事業者への支援を拡充しています。本記事では、小規模事業者持続化補助金の第12回公募から新設された「インボイス特例」について解説します。

▼インボイス制度を詳しく知りたい方は以下をチェック▼
・インボイス制度、どうせ課税事業者になるのなら・・・

本記事を読んでわかること!・小規模事業者持続化補助金「インボイス特例」

・インボイス特例を受けるための「3つの要件」

・適格請求事業者への「登録方法」

「インボイス特例」とは


インボイス特例とは、小規模事業者持続化補助金に設けられた特例です。インボイス特例の要件を満たしている事業者様に限り、どの申請枠であっても補助上限額に50万円を上乗せすることができます。

11回公募までは特別枠の一つとしてインボイス枠が設けられていましたが、12回公募からは全枠に適用可能な特例として新設されました。

補助上限枠が50万円の通常枠で考えれば、倍になるので利用しない手はない特例です。ただし利用するには満たすべき要件があります。

※「小規模持続化補助金」第13回公募要領P.7より引用

▼小規模事業者持続化補助金については以下をチェック
小規模事業者持続化補助金:公式

特例が適用される要件とは?


本特例に適用されるためには、3つの要件をすべて満たす必要があります。

▼必須3要件

1.指定期間(※1)で一度でも免税事業者(※2)であること

2.適格請求書発行事業者(※3)の登録を受けていること

3.過去の小規模事業者持続化補助金において「インボイス枠」で採択を受けて補助事業を実施していないこと

 

要件「2.適格請求書発行事業者の登録を受けていること」は事業者様にて手続きが必要であり、登録まで時間を要するため注意が必要です。

しかし、要件を満たすタイミングは実績報告時(※4)で良いとされています。すなわち、申請段階では適格請求書発行事業者になっていない事業者様でも間に合います。

~用語解説・補足~
(※1)指定期間:2021年9月30日~23年9月30日の属する課税期間
(※2)免税事業者:課税売上高(※5)が1000万円に満たない事業者
(※3)適格請求書発行事業者:2023年10月1日から導入されるインボイス制度(適格請求書等保存方式)において、仕入税額控除を受けるための適格請求書を交付できる事業者。本事業者になるためには事前に登録手続きが必要。
(※4)実績報告:補助金に関する事業(補助事業)が終了した時点で行う、補助金額を最終確定させるために必要な報告。
(※5)課税売上高:課税対象になる取引(土地の売却、住宅家賃、社会保険料報酬などは非課税取引)

適格請求書発行事業者の登録を受けるためには?


適格請求書発行事業者になるためには、国税庁への登録申請が必要です。登録申請方法の概要は以下の通りです。

申請書の作成

申請のためには「適格請求書発行事業者の登録申請書」を入手して、必要事項を記入する必要があります。この書類は国税庁のHPから入手可能です。e-Taxで申請する場合は、書面の記入は不要です。

▼登録申請書様式
国内事業者用登録申請様式:国税庁
国外事業者用登録申請様式:国税庁

税務署に提出

提出方法は郵送とe-Taxのどちらかで行います。
郵送の場合は管轄地域のインボイス登録センターに送付します。送付先については国税庁のサイトに掲載されています。

▼郵送時の送付先▼
郵送による提出先のご案内:国税庁

登録処理完了までの期間

国税庁によると、登録処理が完了するまでの期間の目安は、書面による申請の場合は約3か月、e-Taxの場合は約1.5か月とされています。(令和5年7月13日現在)
インボイス制度導入が近づき、
申請数増加に伴い、登録処理完了の期間も延びています。インボイス特例をご検討の事業者様は、早めに登録申請を済ませる必要がありそうです。

インボイス対応にはIT導入補助金も使えます


インボイス制度の開始後は、請求書の発行や消費税の取り扱いなどに変更が生じるため、それらの業務に使用しているツール(請求書発行、会計システム、販売管理システム等のITツール)はインボイス制度に対応したものへ刷新する必要があります。

インボイス制度への対応を目的としたITツールの導入は、「IT導入補助金」の対象となります。IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者が事業の課題解決のためにITツールを導入することを支援するための補助金です。ご興味のある方はIT導入補助金のHPをご参照ください。

▼IT導入補助金のホームページ▼
IT導入補助金2023:公式

▼IT導入補助金に関連するブログ▼
IT導入補助金2023の必須要件に。みらデジ経営チェックを活用しよう!

最後に


今回は小規模事業者持続化補助金の「インボイス特例」についてまとめました。免税事業者であれば要件を満たすことは容易だと思いますので、これを機会に補助金を活用して収益増加に向けた販路拡大施策や新規事業施策などに挑戦してみてはいかがでしょうか。
私たちHKSは補助金に関する無料相談を承っています。補助金について相談したいことがありましたら、ぜひ以下よりお問い合わせください。

▼小規模事業者持続化補助金に関するブログ▼
小規模事業者持続化補助金「賃金引上げ枠」活用のポイントを解説します
小規模事業者持続化補助金のご質問にお答えします。

関連記事

コメントは利用できません。