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躍進的な事業推進のための設備投資支援事業について解説!

本日は、東京都の設備投資支援策である「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」についてご紹介します。本制度は2021年度から実施されており、今回は第14回(令和8年度第3回)の公募となります。
特に注目したいのは、最大2億円という助成規模の大きさです。競争力強化・後継者チャレンジでは最大1億円、一定の要件を満たすアップグレード促進では最大2億円となっています。今後、大規模な設備投資を予定している中小企業の経営者の皆様にとって、ぜひ押さえておきたい制度の一つではないでしょうか。
本制度では、都内の中小企業等が、「製品・サービスの質的向上」、「生産能力の拡大」などを通じて競争力や生産性を高めるために行う設備投資を支援します。具体的には、企業がさらなる成長を目指して新たに導入する機械装置、器具備品、ソフトウェアなどの設備投資にかかる経費の一部が助成されます。
今回の第14回公募では、取組内容に応じて、「競争力強化」「後継者チャレンジ」「アップグレード促進」の3つの事業区分が設けられています。
助成事業の概要
「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」について、まずは助成対象者、助成対象期間、助成率・助成限度額といった基本的な内容を確認していきます。
① 助成対象者
本事業は、東京都内で事業を営む中小企業者等を対象とした助成制度です。
主な要件として、基準日(2026年10月1日)現在、東京都内に登記簿上の本店または支店があり、都内事業所で継続して2年以上事業を行っていることなどが求められます。
なお、機械設備を東京都外に設置する場合、対象地域は神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城・山梨の各県に限られ、東京都内に本店があることが必要です。
このほか、都税を滞納していないこと、必要な許認可を取得して法令を遵守していること、今後も事業を継続できる状況にあることなど、複数の要件が設けられています。
② 助成対象期間
第14回公募の助成対象期間は、2027年4月1日から最長2028年9月30日までです。原則として、この期間内に助成対象となる設備について、契約・納品・支払いまでをすべて完了させる必要があります。
設備投資では発注から納品まで長期間を要するケースもありますので、申請段階から導入スケジュールを十分に検討しておくことが重要です。
③ 助成率・助成限度額
第14回では、申請する事業内容に応じて、「競争力強化」「後継者チャレンジ」「アップグレード促進」の3つの事業区分が設けられています。
「競争力強化」は、競争力や生産性を高めるために、新たな機械設備等を導入する事業が対象です。量産体制の構築、生産工程の改善、品質向上、短納期への対応など、幅広い設備投資が想定されています。
「後継者チャレンジ」は、事業承継を契機として、後継者が中心となって事業の多角化や新たな経営課題に取り組むための設備投資を対象とする区分です。
「アップグレード促進」は、競争力・生産性の向上を図り、地域経済の中心となることを目指して成長していく企業向けの区分です。取引先からの生産・増産要請への対応など、より大規模な設備投資が想定されています。
「競争力強化」では、中小企業者の通常コースは助成率1/2以内、小規模企業者は2/3以内です。ここでいう小規模企業者とは、基準日現在において、製造業・その他では常用従業員20人以下、商業・サービス業では5人以下の事業者を指します。なお、商業とは卸売業・小売業を指します。
また、一定の要件を満たすゼロエミコースや賃上げコースでは助成率が引き上げられます。ゼロエミコースでは、省エネルギー設備の導入など、ゼロエミッションに向けた所定の要件を満たす必要があります。なお、具体的な要件や必要書類は事業区分によって異なるため、募集要項をご確認ください。
「競争力強化」「後継者チャレンジ」の助成額は100万円~1億円です。
一方、「アップグレード促進」は助成率3/4以内、助成額1億円~2億円と、大規模な設備投資を支援する区分です。ただし、投資額が大きければ申請できるわけではなく、ゼロエミコースと賃上げコースの両方の要件を満たすことが必須です。また、「生産(増産)要請に関する証明書」や「パートナーシップ構築宣言の写し」の提出など、所定の要件があります。
申請を検討する際には、自社の事業計画がどの区分に該当するのかに加えて、ゼロエミッションや賃上げに関する要件を満たせるかについても確認しておきましょう。
対象経費
- 機械装置
- 器具備品
- ソフトウェア
- いずれも、原則として税法上の固定資産として取り扱われる設備であり、申請する事業を実施するために直接必要となるものであることが求められます。
- 機械装置・器具備品については、原則として1基50万円(税抜)以上が対象です。ソフトウェアについては1基300万円(税抜)以上2,000万円以下で、複数導入する場合でも助成対象経費の合計は2,000万円以下となっています。
- また、今回の第14回では、「競争力強化」「後継者チャレンジ」「アップグレード促進」のいずれかの事業区分に合致する設備投資であることが必要です。単に古くなった設備を新しいものに入れ替えるだけではなく、設備導入によって競争力や生産性をどのように高めていくのかを事業計画として示すことが重要になります。
- なお、中古設備や車両、既存設備の修繕、設置場所の基礎工事・電気工事、汎用性のあるパソコン、サブスクリプション費用など、助成対象とならない経費も細かく定められています。設備の発注を進める前に、募集要項で対象・対象外を十分に確認しておくことをおすすめします。
申請方法とスケジュール
本事業の申請は、デジタル庁が運営する電子申請システム「Jグランツ」を通じて行います。申請には「GビズIDプライム」アカウントが必要です。募集要項では、アカウントの発行には2週間ほどかかるとされていますので、まだ取得していない場合は早めに準備を進めておきましょう。
今回の第14回(令和8年度第3回)の主なスケジュールは以下のとおりです。
・申請受付期間:2026年10月23日(金)9時~11月24日(火)13時
・一次審査:2026年12月中旬~2027年1月中旬
・一次審査結果通知:2027年1月下旬
・二次審査:2027年2月中旬~2月下旬
・助成対象事業者の決定:2027年3月中旬
・事務手続き説明会:2027年3月下旬
・助成対象期間:2027年4月1日~最長2028年9月30日
さいごに
今回は、東京都の「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」について、制度の概要から助成対象者、助成対象期間、助成率・助成限度額、対象経費、申請方法、今後のスケジュールなどをご紹介しました。
本事業は、最大2億円の助成が受けられる可能性がある、非常に規模の大きな設備投資支援制度です。一方で、単に新しい設備を導入すればよいというものではありません。
例えば、設備導入によって「加工時間を短縮して生産性を高める」「不良品を減らして製品の品質を向上させる」「受注増に対応できる生産体制を構築する」など、設備投資によってどのような効果を生み出し、それを今後の成長につなげていくのかを、具体的な事業計画として示すことが重要です。
また、申請にあたっては、自社の取組がどの事業区分に該当するのか、導入する設備が助成対象となるのか、さらに設備投資による効果をどのように事業計画へ落とし込むのかなど、検討すべきポイントが多くあります。判断に迷う場合には、中小企業診断士などの専門家に相談しながら準備を進めることも一つの方法です。
設備投資は金額も大きく、発注から納品までに時間を要するケースも少なくありません。申請を検討されている経営者の皆様は、募集要項を十分に確認したうえで、設備の選定だけでなく、事業計画や資金計画も含めて早めに準備を進めることをおすすめします。
本事業に関するお問い合わせ
制度の詳細については、下記までお問い合わせください。
公益財団法人 東京都中小企業振興公社 設備支援課
TEL:03-3251-7884
今回は以上となります。
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