HKSブログ

採択率過去最高の51.3%!事業再構築補助金 第8回採択結果

事業再構築補助金の第8回公募の採択結果が2023年4月6日に発表されました。応募状況と採択結果について「事業再構築補助金事務局」から公表された資料をもとに分析します。

本記事でお伝えしたいこと

1.採択率は過去最高の51.3%

2.応募金額は1500万を超えると採択率50%以上!「3,000万円超
から4,500万円以下」は採択率66.1%!

3.採択率の高い認定支援機関は中小企業診断士が最高の51.3%(応募
件数1万件以上)

採択率は過去最高の51.3%!申請数、採択件数は過去最低。

※画像クリックで拡大します。

上記図の通り、第8回の事業再構築補助金の応募数は過去最低の12,591件(前回から-2,541件)、採択数も過去最低の6,456件(前回から-1,289件)となりました。

一方で、採択率は過去最高の51.3%(前回から+0.1%)を記録しました。採択率が50%を超えるのは第6回公募から3回連続となり、回数を重ねるごとに上昇傾向にあります。ただし、単純に採択難易度が下がったというよりは、回数を重ねるごとに事業計画の完成度が向上していることが影響していると考えられます。

公募枠別:通常枠は採択率がUP。他枠は過去平均を下回る。

※画像クリックで拡大します。

第8回事業再構築補助金では過去最高の採択率を記録しましたが、枠ごとに見ると通常枠のみ過去の平均採択率(第1回~7回)を上回っています。第7回公募と比較しても通常枠の採択率は高まっており、全体の採択率上昇に好影響を与えています。

ただし、単純に採択率だけで見れば、採択率50%を下回っているのは、グリーン成長枠と通常枠のみで、それ以外の枠の方が採択率は高いことが言えます。

業種別:4業種で採択率50%超え

※画像クリックで拡大します。

業種別採択率は、「製造業」が最も高く66.7%となりました。次いで、「運輸業、郵便業」が58.6%「宿泊業、飲食サービス業」が52.7%「建設業」が50.9%と、ここまでの4業種が採択率50%を上回りました。

過去平均採択率と比較しても、ほとんどの業種が平均を上回っています。一方で、構成比率は少ないものの「教育、学習支援業」「医療、福祉」のみ過去平均を下回る結果となりました。

応募金額別:約8割が2000万以下で応募

※画像クリックで拡大します。
金額別応募件数をみると、「2000万円以下」の範囲に応募件数が集中しており、全体の8割を占めています。特に、「1500万円超から2000万円以下」の応募件数は、4,155件で約32.9%と最も多い結果となりました。

応募金額別:1,500万超は採択率50%以上

※画像クリックで拡大します。

第8回では応募金額1500万超から採択率が50%を上回る結果となり、採択率が一番高い応募金額は3,000万円超から4,500万円以下」の66.1を記録しました。応募金額が3,000万円を超えると、金融機関による確認書が必要になるため、より精緻な事業計画が策定された結果であると推察できます。一方、採択率が一番低いのは、応募金額500万以下の43.4%となりました。

前回(第7回)と比較すると、応募金額500万以下の採択率が若干下降していますが、それ以外の傾向は一致しています。一方、過去平均と比較すると、応募金額1500万超~6000万以下の採択率が大幅に平均を上回っており、応募金額別の採択傾向が変わりつつあります。

採択率が高い認定支援機関は?

※画像クリックで拡大します。

第1回から第8回公募までの応募・採択件数の累計から認定支援機関別の採択率を算出してみました。採択率50%以上を維持している支援機関は、公益財団法人55.3%、中小企業診断士51.3%、民間コンサルティング会社50.3%、地銀50.0%となっています。

また、累計応募件数10,000件以上で見ると、中小企業診断士の採択率(51.3%)が最も高く、中小企業の事業再構築支援に強く寄与したと言えます。

中小企業診断士とは?

中小企業診断士は、経済産業省が認定した中小企業の経営に関する専門的な知識を持っている経営コンサルタントのプロフェッショナルです(国家資格)。企業経営において必要な戦略や改善点を見つけ出し、経営者に対して具体的なアドバイスや支援を提供することで、企業の発展に貢献するなど、中小企業の経営をサポートする役割を担っています。

私たち補助金活用支援会(HKS)は、中小企業診断士のみで構成されている団体で、認定支援機関として補助金活用の支援をしております。補助金に関するご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください。(お問い合わせはこちら)

・私たち「HKSについて」の詳細はこちら

次回公募(第10回)について

次回は、第10回公募が令和5年6月30日(金)18時締切で開始しています。ただし。今までの事業再構築補助金とは応募枠や申請要件が大きく変更となっていますので、注意が必要です。この変更点については、他のブログ記事でもまとめておりますので、そちらをご参照ください。

▽参考ブログ▽
・第10回事業再構築補助金の変更点
・事業再構築補助金 第10回公募が始まりました!新たに追加された「市場拡大要件」「市場縮小要件」とは?

最後に

今回は第8回の事業再構築補助金の採択結果についてまとめました。申請数、採択件数は過去最少でしたが、採択率は過去最高となりました。採択率は全体的に向上しているものの、事業計画の精度が高くなっていることが要因と考えられるため、適切な認定支援機関の支援を受けながら、補助金申請を進めていただくことが、より一層大事になってきています。また、次回公募(第10回)は変更点も多く、申請要件が複雑になっていますので、「申請できると思っていたのにできなかった」「申請期限までに申請書類を用意できなかった」といったことがないように、早めに準備を進めることを推奨します。

私たちHKSも無料相談を承っています。補助金について相談したいことがありましたら、ぜひ以下よりお問い合わせください。

 

 

▽事業再構築補助金に関する参考ブログ▽
・【事業再構築補助金】本当にあった怖い話銀行の方針変更でせっかくの採択がやり直し!
・事業再構築補助金(令和4年度第二次補正予算)の概要をスッキリ解説!
・採択率51.2%!事業再構築補助金 第7回採択結果
・見落とし注意!事業再構築補助金の補助対象にならない経費11選
・交付決定後に金額が変わった! 計画変更はできるの?(事業再構築補助金)
・事業再構築に向けた”138”の事業アイディア

関連記事

コメントは利用できません。