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JLOX+補助金で「コンテンツ海外展開」の検討はいかがでしょうか?

3月から、JLOX+(我が国の文化芸術コンテンツ・スポーツ産業の海外展開促進事業費補助金)の応募受付が開始されました。この補助金は、日本発コンテンツ等の海外展開を促進し、「日本ブーム創出」を通じた「関連産業の海外展開の拡大」及び「訪日外国人等の促進」につなげる取組を支援するものです。コンテンツ産業の輸出拡大・海外展開や新市場開拓を促すことを目的としています。

支援対象は、映像やゲームなどの海外展開、制作、企画、コンテンツ制作のDX推進など多岐にわたり、6つのプログラムから構成されています。今回のブログでは、このJLOX+の概要について解説します。

JLOX+の6つのプログラムとは

JLOX+は、事業の目的別に6つのプログラムがあります。支援対象は、海外展開、制作、企画、ロケ誘致、コンテンツ創出、DX推進と大変幅広いものとなっています。

事業の目的(補助金支援対象)
プログラム名
① 既存コンテンツの海外展開 海外向けのローカライゼーション&プロモーション支援を行う事業
② 海外展開目的の映像作品制作 国内映像制作を行う事業(プロダクション・ポストプロダクション支援)
③ コンテンツ制作企画・脚本開発 や 資金調達、パートナー獲得など 国内映像企画開発を行う事業(プリプロダクション支援)
④ 海外映像制作者の日本ロケ誘致 海外制作会社による国内ロケ誘致等に係る支援
⑤ クリエイター支援環境整備、IP活用のビジネスモデル高度化、新たなコンテンツ体験価値提供など 次世代デジタル技術等を活用したデジタルコンテンツ創出支援
⑥ コンテンツ製作・流通生産性向上のためのシステム開発・導入(DX支援) コンテンツ製作の生産性向上に資するシステムの開発・実証支援

それでは、個別のプログラムを見ていきましょう。

① 海外向けのローカライゼーション&プロモーション支援を行う事業

(出典:JLOX+公募要領

既に作成されているコンテンツが主体となって海外展開を行う事業の費用の支援です。海外渡航、展示会出展、広報宣伝などが補助対象になります。対象ジャンルは、

  1. 映像(番組・映像・アニメ・メディアアート等)
  2. 音楽(配信楽曲・ライブコンサート等)
  3. 舞台(演劇・ミュージカル・ダンス等)
  4. 配信ゲーム(家庭用ゲーム・モバイルゲーム等)
  5. 出版(電子コミック・電子書籍等)
  6. キャラクター(マスコット等)

と幅広く設定されています。

主な補助対象経費 海外渡航費用、出展・参加費用、会場・施工費用、事業運営費用、広報宣伝費用、ローカライズ費用
応募締切 隔週金曜日(令和6年3月15日~令和7年1月17日)
採否は12日後までに連絡。
実施期間 令和6年3月27日~令和7年2月28日
補助額(補助上限) 1案件 2,000万円
(1事業者 4,000万円まで)
補助率 2分の1

公募要領はこちらをご覧ください。

② 国内映像制作を行う事業(プロダクション・ポストプロダクション支援)

(出典:JLOX+公募要領

海外展開を念頭に置いた、国内制作会社が行う映像作品制作事業への支援です。以下の要件を満たす必要があります。

  1. 大規模の映像作品制作であること(制作費3億円以上
  2. 制作費について3億円以上の資金調達のコミットメントがとれていること
  3. 海外展開を念頭においた体制が組まれている/組む、確度の高い計画であること
  4. 海外市場からの収益が見込まれていること、および海外展開の際に必要な権利処理が行われていること
  5. 多角的な(海外など)IP活用を念頭に置いた利用契約を締結していること、あるいは締結する予定があること
  6. 応募事業者が著作権の全部・一部を保有すること
主な補助対象経費 プロダクション費用、ポストプロダクション費用
応募締切 第1回 4月26日(採否通知 5月31日)
第2回 8月30日(採否通知 9月27日)
実施期間 令和6年5月31日~令和7年1月31日
補助額(補助上限) 1案件 2億円
(1事業者 4億円まで)
補助率 2分の1

公募要領はこちらをご覧ください。

③ 国内映像企画開発を行う事業(プリプロダクション支援)

(出典:JLOX+公募要領

映像企画開発ゲーム企画開発を行う事業が支援対象で、企画開発の業務に対して補助されます。本格的製作のための企画書・シナリオ・ピッチ映像制作・Verticalslice版開発や、コンテンツIP 活用を容易とするための権利処理が補助対象となっています。

応募にあたっては、海外展開を念頭においた体制が組まれているか組む計画があること、応募事業者が将来発生するコンテンツ制作に携わることが計画されている必要があります。

主な補助対象経費 企画開発費用、コンテンツIP権利処理に関する費用
応募締切 第1回 4月26日(採否通知 5月31日)
第2回 6月7日(採否通知 7月5日)
第3回 7月12日(採否通知 8月9日)
第4回 8月23日(採否通知 9月27日)
実施期間 令和6年5月31日~令和7年1月31日
補助額(補助上限) 1案件 1,000万円
(1事業者 2,000万円まで)
補助率 2分の1

公募要領はこちらをご覧ください。

④ 海外制作会社による国内ロケ誘致等に係る支援

(出典:JLOX+公募要領

海外制作スタッフが参加し、日本を撮影ロケーションに含んで製作される大型の海外映像作品が補助対象です。下記の要件を満たす必要があります。

  1. 日本国内における直接製作費5億円以上の作品、または総製作費10億円以上かつ日本国内における直接製作費2億円以上の作品、あるいは公開、配信、放映または放送等を行う予定としている国が10カ国以上であり、かつ日本国内における直接製作費2億円以上の作品
  2. 国内映像産業への裨益があること
  3. 日本のシーンが確約されていること
  4. 製作者が作品のプロモーションを通じ、ロケ地となった地域のプロモーションに協力可能であること
  5. 映像作品における日本のシーンを通じた魅力について、グローバル展開に向けた工夫を有すること
主な補助対象経費 企画開発費用、コンテンツIP権利処理に関する費用
応募締切 第1回 3月15日(採否通知 3月29日)
第2回 6月7日(採否通知 6月24日)
第3回 9月13日(採否通知 9月30日)
実施期間 令和6年3月29日~令和7年1月31日
補助額(補助上限) 1案件 10億円 補助率 2分の1

公募要領はこちらをご覧ください。

⑤ 次世代デジタル技術等を活用したデジタルコンテンツ創出支援

(出典:JLOX+公募要領

コンテンツのデジタル化を促進し、次世代デジタル技術等と組み合わせ、我が国発のIPを活用したビジネスモデルの高度化マネタイズの多様化、コンテンツにおける顧客への新たな体験価値の提供に繋がる事業が対象とされています。以下の要件を満たす必要があります。

  1. 日本発IPやコンテンツの活用もしくはIPホルダ/クリエイターとの連携
  2. コンテンツのデジタル化、ビジネスモデルの高度化、マネタイズの多様化等に資するシステム開発を実施する事業
主な補助対象経費 システム構築費、事業開発費、広告宣伝費、専門家経費、報告書作成費
応募締切 第1回 4月15日(採否通知 5月上旬)
第2回 6月15日(採否通知 7月上旬)
実施期間 令和6年4月1日~令和7年1月31日
補助額(補助上限) 1億円(1事業者あたり1件まで) 補助率 2分の1

公募要領はこちらをご覧ください。

⑥ コンテンツ製作の生産性向上に資するシステムの開発・実証支援

(出典:JLOX+公募要領

コンテンツ業界のDX支援、たとえばweb3.0(ブロックチェーン技術等)、AI(生成系AI 含む)など新たな技術導入等によるコンテンツ製作・流通工程の効率化や強化のためのシステム開発・実証、導入が補助対象となっています。主な要件として、

  1. コンテンツ製作・流通⼯程の効率化に資するシステムの開発・実証または導⼊であること
  2. 業界への波及効果が⼤きいなど、広範な製作や流通の現場に導⼊できるシステムであること
  3. 実証を⾏い、定量的、定性的なデータを報告できること
  4. 得られた成果について、広く発信を⾏うこと
  5. 導⼊先の事業者名・結果などのデータを報告できること

が挙げられています。

主な補助対象経費 システム開発・実証費用、システム導入費用
応募締切 第1回 4月1日(採否通知 4月下旬)
第2回 5月1日(採否通知 5月下旬)
第3回 6月1日(採否通知 6月下旬)
実施期間 令和6年3月15日~令和7年1月31日
補助額(補助上限) システム開発・実証・導入すべて実施:1案件 5,000万円
システム導入のみ実施:1案件 500万円
補助率 2分の1

公募要領はこちらをご覧ください。

審査のポイント

各プログラムでは、審査項目として主に下記の項目が挙げられています。

特徴は、コンテンツそのもののクリエイティブ性に加えて、海外展開への戦略性、事業計画(遂行力・体制)、費用の合理性など、案件そのものの事業性が大きく要求されていることです。

コンテンツ力・企画 海外展開への戦略性 事業計画 費用の合理性 生産性向上・新規性
①海外向けのローカライゼーション&プロモーション支援を行う事業
② 国内映像制作を行う事業(プロダクション・ポストプロダクション支援)
③国内映像企画開発を行う事業(プリプロダクション支援)
④海外制作会社による国内ロケ誘致等に係る支援
⑤次世代デジタル技術等を活用したデジタルコンテンツ創出支援
⑥コンテンツ製作・流通生産性向上のためのシステム開発・導入(DX支援)
主な審査基準 クリエイティブ評価 など 戦略性、実施体制 など 事業遂行力、戦略性、実施体制、権利保持 など 予算の合理性、
予算表、
費用対効果 など
定性的、定量的な評価、必然性 など

※明示されていないが、事業計画の審査基準の中に「海外展開への戦略性」が含まれる

応募にあったては、上記の項目を論理的・体系的に整理する必要があります。

さいごに

今回は、今月から本格的に応募開始となったJLOX+をご紹介しました。海外へのコンテンツ展開を検討されている事業者様、コンテンツ制作のDX化を検討されている事業者様は、この機会にぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。プログラムによっては締切りが早いものがあるため、可能性がある事業者様におかれては早めにご検討いただければと思います。

JLOX+の申請には、単に動画やゲームなどのコンテンツ企画だけでなく、海外戦略検討、精緻な事業計画、費用対効果などが必要となります。HKSは経験豊富な中小企業診断士が多数在籍しており、補助金の事業計画について豊富な実績がございます。この補助金について相談したいことがありましたら、ぜひ以下よりお問い合わせください。

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