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【ものづくり補助金】データから考察する採択率向上のためのヒント

中小企業や小規模事業者は、今後相次いで直面する制度変更(働き方改革、賃上げ、インボイス導入等)に対応するため多大な資金が必要となります。そこで注目したいのが、中小企業・小規模事業者向けの補助金です。この制度をうまく活用することで、企業は資金調達の問題を解決し、相次ぐ制度変更に対応できるようになり、企業を存続・発展させることが可能となります。

今回は、その中でも「ものづくり補助金」に焦点を当て、その概要や採択率の推移、傾向について考察し、採択率向上のためのヒントをわかりやすく解説します。

今回お伝えしたいポイント1.  ものづくり補助金とは? 

2.ものづくり補助金に関するデータからの考察

3.採択率向上のためのヒント

4.まとめ

ものづくり補助金とは?

補助金は、国や自治体が提供する経済的な支援で、様々な分野の事業者が取り組むプロジェクトをサポートするために資金を補助します。補助金の目的や特性を理解し、正しく申請すれば、採択率は向上します。補助金には審査があり、補助事業の全額が補助されるわけではないことに注意が必要です。

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の略称です。中小企業や小規模事業者等に向けた、中小企業庁により実施される補助金制度です。ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。

ものづくり補助金の補助上限額

直近の18次公募要領をみると、従業員規模100人以上の企業であれば、省力化(オーダーメイド)枠の補助上限額は最大8000万円と、かなり大きな金額が補助されることがわかります。この補助金を活用できるかどうかで、企業の発展に大きく差がつくといっても過言ではありません。

出典:「ものづくり補助金総合サイト」18次公募要領概要版

ものづくり補助金に関するデータからの考察

ここでは、全国中小企業団体中央会が管理・運用している「ものづくり補助金総合サイト」に公開されているデータに基づき、考察を行います。

ものづくり補助金の申請件数と採択率の推移

コロナ禍で補助金の申請件数が急増した時期には、採択率が30.8%まで落ち込みましたが、その後の申請件数の減少に伴い採択率が徐々に回復し、14次以降の採択率は約50%前後で推移しています。つまり、補助金申請の2件に1件は採択されています。

出典:「ものづくり補助金総合サイト」

事業計画書の作成時間と採択率

事業計画書の作成時間と採択率を関係を見ると、50時間までは時間をかけるほど採択率は向上し、それ以降は時間をかけたからといって採択率向上に貢献するとは限らない状況となっています。つまり、1日4時間程度の作業時間を確保した場合、約2週間で平均の採択率は達成できると言えます。

出典:「ものづくり補助金総合サイト」

申請タイミングと採択率

申請タイミングと採択率の関係を見ると、申請締め切り日4日前までの申請については、55%前後の採択率で推移、その後申請は50%を割り込む採択率となっています。つまり、締め切り直前の申請ではなく、4日前申請を心がけると平均50%超の安定した採択率を得ることが可能となります。出典:「ものづくり補助金総合サイト」

 

申請者の業種と採択率

申請者の業種と採択率の関係を見ると、「ものづくり補助金」ということもあり、製造業およびその製造業に技術を提供している学術研究や専門技術の業種で採択率が高い傾向があります。つまり、製造業および技術に強い業種の申請は約60%の採択率を得る可能性があります。出典:「ものづくり補助金総合サイト」

補助金の申請額と採択率

補助金の申請額と採択率の関係を見ると、申請額1000万円までは採択率が増加傾向にあり、50%超に達します。つまり、申請額が小さいからといって採択されやすいというわけではなく、申請額に関係なく審査項目に従い審査されていると言えます。

出典:「ものづくり補助金総合サイト」

申請時の加点の個数と採択率

申請時の加点の個数と採択率の関係を見ると、加点が4個までは採択率が増加傾向にあり、約60%に達します。つまり、加点の個数は2個以上4個以内が妥当な範囲と言えます。

出典:「ものづくり補助金総合サイト」

採択率向上のためのヒント

以上の16次までのデータに基づく考察から採択率向上に向けたヒントをまとめます。事業計画作成に割ける現実的な時間を考慮すると以下の表となります。加点の個数を増加させると採択率は向上しますが、時間的制約もあるため3個程度の加点を狙うのが現実的となります。

特に、公募要領の加点項目に記載されている「パートナーシップ構築宣言」は、パートナー企業との共存共栄を目指し、サプライチェーン全体の付加価値向上に寄与する宣言ですが、登録した日の3日~4日後に公開されます。加点項目の個数を増加させ、採択率を向上させたい場合に有効な施策の一つとなります。補助金活用を考えている企業は、今すぐ対応いただいてもよい施策となります。

出典:筆者作成

※経済状況、政治情勢などにより交付総額原資に大幅な変動がある場合は、採択率に影響が出る場合があります

まとめ

ものづくり補助金は、御社の事業を次のステップへと進めるための大変貴重な支援となります。ただし、ものづく補助金の特徴や特性を理解し、正確に申請して、その資金を効果的に使うためには、詳しい情報の収集と入念な準備が不可欠です。このデータに基づく考察の記事が、ものづくり補助金の採択率向上のための一助となることを願っています。

もしも補助金の申請プロセスが難しく感じられる場合は、我々のような専門家の助けを求めることも一つの手段です。HKSでは、補助金に関する最新の情報や、申請に役立つ独自のノウハウを多年にわたり蓄積しており、申請が難しいと感じたら、どなたでも気軽にご相談いただけます。

補助金申請の道のりは複雑に思えるかもしれませんが、この記事が補助金申請のヒントとなり、御社の事業成長に向けた一歩となることを心から願っています。どんなに小さな疑問や不安も、専門家が解決の手助けをいたします。補助金を通じて、御社の事業の新たな高みを目指しましょう!

今回は以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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